- 大学事務の仕事内容って?
- 学校事務は仕事楽すぎって聞くけどこれ本当?
- 私立大学は激務?学校によって業務量は違う?
「大学事務の仕事は楽。給料高めでホワイト職種!」
↑ネットの口コミでこういう情報を見たことがある方は多いかもしれません。
確かに大学事務って
一般企業の事務職と比較すると給料が良いです。
ただ、必ずしも楽な仕事とは言えないと思います。
この記事では、実際に大学事務職員として働いている私が、
学校事務の仕事内容の実態をお教えします。
これから未経験で大学事務への転職を目指している方は参考にしてみて下さいね。
この記事を書いた人
新卒で電気メーカー就職→国立大学職員に転職(教務課で3年)
その後、私立大に転職し経理・研究支援・補助金業務を担当。転職時には国立大2校と私大1校で内定。大学職員の転職方法を解説します。
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大学事務(大学職員)の仕事内容
「学校手続きで教務課などにいくと見かけるなんとなくヒマそうな人たち」
↑大学に通った経験のある人にとって、
大学職員のイメージはこんな感じではないでしょうか。
実際には学生のサポートをしてくれる業務以外にも、大学職員の仕事はいろいろあります。
教員と協働する業務、大学を改革し経営する業務など、
様々な仕事があるんですよ。
私が働いている大学の部署と職場環境
私は現在は研究支援課という部署で、
大学に所属する先生方が研究費を獲得するためのサポートをしています。
どちらかというと学生より教員との関わりが多い部署ですね。
他大学や文部科学省とのやり取りもありますよ。
職場環境としては、10人くらいの部署で男女比率は半々ですね。
大学は一般的に女性も働きやすい環境であることが多いです。
長期間働いている人が多いので、男女比率も同じくらいになります。
私は二つの大学を職場として経験していますが、
やはりプライベートを重視する傾向にあり、
過度な残業や飲み会は少ないです。
ただ、学生や教員など「人」を相手にする仕事ですので、
コミュ力が高く人当たりが良い人が多いです。
職場の雰囲気は良いですね。
大学職員は本当に楽?学校事務の仕事の実態とは?
大学職員には楽、暇、まったりというイメージがあるのではないでしょうか。
正直なところ、民間企業よりは残業も少なくノルマもないので、ストレスが少ないと感じます。
有給休暇とは別に、長い夏休みをもらえる大学もあります。
ただ、昨今は少子化による大学の競争が激しく、大学改革や受験生獲得への施策が以前より強く求められており、忙しさやプレッシャーが増す部署が増えているのも事実です。
大学職員には正社員(正職員)も派遣もいる
大学職員には正職員(専任職員)のほかに、
有期職員・パート・派遣など様々な雇用形態で働いている人たちがいます。
無期雇用で昇給、昇格があるのは正職員です。
大学事務として長く勤めるつもりであれば、やはり正職員を目指すべきでしょう。
大学によっては、内部試験等によって有期職員から正職員に登用されることもあります。
大学事務できつい配属先ってどこ?各部署の仕事内容
大学事務の仕事は実際に配属される部署によって仕事内容がかなり違います。
ここでは複数の部署を経験した私が、
「各部署のココがキツい!やこんなやりがいがある!」
という内容を紹介します。
1. 学生支援
教務課の窓口やキャリアセンター等、
学生をサポートする一番イメージしやすい部署ですね。
学生と直接関わることが多く、卒業時にもお礼や挨拶に学生が立ち寄ってくれたり、やりがいを感じやすいでしょう。
ただ学生相手なのでトラブル対応や、
このご時世ではコロナ対応等、イレギュラーな業務が多いことが大変です。
2. 研究支援
教員の研究環境を整えたり、補助金の獲得や管理をサポートします。
研究内容に触れられるのは大学職員の醍醐味と言えますし、大きな補助金を獲得できた時には教員と共に喜びを分かち合えるでしょう。
一方で大学の先生には難しい人もいますので、
慎重に個別対応するような場面もあり、気を遣いますね。
3. 入試広報
入試課では大学入試センター試験や一般入試の実施を行います。
休日出勤が多く、ミスが許されないのでプレッシャーが強い部署と言えるでしょう。
広報はホームページやオープンキャンパス等を通じて、
受験生に大学をアピールする部署です。
最近はSNSを駆使してアプローチすることもあります。
なので感覚の若い人材が求められるケースが多いですね。
高校や予備校を訪問して大学をPRすることもあり、一般企業でいうと営業部のような活気のある部署ですね。
4. 国際交流
留学生の受入や日本人学生の送り出しを担う部署で華やかなイメージがあり、英語や国際交流に興味がある人には憧れの部署ですね。
一方で細かな書類作成や文化の違う海外大学とのやり取り等、
根気のいる業務が多いことも覚えておくと良いでしょう。
5. 人事・総務・財務
人事課では教職員の採用や異動、
総務課では学内規則の制定や学内会議の運営などを行います。
財務課では、物品の購入に係る会計処理や給与の支払い、
大学を運営するための財務状況の管理、分析を担当します。
一見地味な部署で学生との関わりが少ない部署ですが、
大学を人材や資金面から大きく捉えるという点で面白みがあります。
「大学職員の求人がなかなか見つからない…」という人へ
大学職員の求人ってなかなか見つけにくいですよね。
もちろん、「とりあえず大学職員になれるならどこでもいいや…」みたいな感じで探すならたくさん見つかるとは思うんですが、
こういう探し方で見つかるのって、
たいていはブラック環境な大学職員の求人だったりします。
大学職員とひとくちにいっても、
実際に働く環境はさまざまなので注意してください。
大学職員といってもすべてがホワイトではありません。
同じ「大学職員」でも、
↓こんな感じで二極化しているのが2024年現在の実情ですね。
- ブラックな大学で働く大学職員たち
安い給料で新人研修もなくいきなり現場に放り込まれ、恥をかきながら仕事を覚えさせられ、やる気のない学生相手に誰からも感謝されず、しんどい働き方をしている人たち。 - ホワイトな大学で働く大学職員たち
最初から平均より高い給料で、しっかりとした新人教育を受けることができ、職場の仲間と協力しながらやりがいを持って働ける環境。
残業も少ないのでワークライフバランスを実現できている人たち。
↑同じ大学職員なのに、
なぜこういう差がついてしまうのか?ですが、理由は簡単です。
毎年入学者が殺到するような人気大学と、
学生にぜんぜん人気のない定員割れの過疎大学…では、
大学職員として働く環境がまったく違うからです。
大学は、学生さんたちが納めてくれる学費によって成り立っている組織です。
大学職員の給料もそこから出ています。
なので、学生に人気がなくて学費をちゃんと集められていない大学では、
経営は苦しくなり、大学職員の給料も安くなってしまうのです。
しかも、こういう不人気大学では、
人件費を少しでも安くするために、
最低限のスタッフ数しか雇用しない傾向があります。
結果的に、職員は限界ギリギリの状況で現場をまわすことになり、
土日出勤やサービス残業の横行する、
激務ブラックな雇用環境になりがちなんですね。
「偏差値高い大学 = ホワイト職場」ではない(2023年の学生数ランキング参照)
注意していただきたいのは、
必ずしも「偏差値の高い大学=大学職員にとってホワイトな雇用環境」ではないことです。
高偏差値大学の職員になれた!
…と思って実際に職場に入ってみたら、
地獄のような職場環境で体調を崩し、
退職を余儀なくされた…。
なんてことは珍しくないので、注意して下さい。
例えば、2023年の学生数ランキング(私立大学)がこちらなんですが、
↓学生数で1位は日本大学です。
↑早稲田(2位)や立命館(3位)、慶應(6位)など、
偏差値トップクラスの私大もランキングに入っていますが、
4位に近畿大学、5位に明治大学、7位に東洋大学…と、
偏差値的にはあまり有名でないところも、
学生数ではランキング入りしている「人気大学」だったりするんですね。
先にもお伝えしたように、
大学職員の給料は学生さんの納める学費から出ています。
少しでも良い環境の大学で働きたいなら、
学費をしっかり集められている人気大学で働くことが必須になります。
大学職員として「自分の職場を選ぶ」という視点で見る場合、
見るべきなのはその大学の偏差値ではなく、
学生をたくさん集められている人気大学かどうか?であることを知っておいてください。
学校法人は「大学運営だけ」で利益を出しているわけではない
また、あまり名前の通っていない大学であっても、
ホワイトな大学職員として働けるケースもあります。
大学経営そのものがうまくいっているケースがあるからです。
大学というのは「学校法人」という組織が運営しているんですが、
学校法人は大学運営だけで利益を出しているわけではありません。
なかには大学付属の保育園〜高校の一環運営などで、
しっかりと利益を出しているところもあったりするんです。
大学を「自分が働く職場」として考える場合、
見るべきなのは有名大学かどうか?ではなく、
きちんと利益を出していて、
職員の給料や雇用環境の良い大学か?
であることに注意しましょう。
私も「とりあえず大学職員になれるならどこでも…」で転職活動し、地獄に落ちました
- 大学職員になれるならどこでもいい。
- 最初はお給料が安くても、年功序列で給料アップしていくはず。
- なので、大学職員の求人を見つけたら、とりあえずかたっぱしから応募する!…
↑これ、実は私がやってしまったミスなんですが、
「大学職員ってホワイトらしいので、
とりあえず採用してもらえるならどこの大学でもいいや…」
みたいな感じで、テキトーに転職活動していました。
(大学のサイトの採用ページを毎日チェックして、
かたっぱしから応募していました)
今から考えたらアホだったなあ…という感じなんですが、
結果的にブラックな大学職員求人に応募してしまい、
最悪な労働環境に入ってしまったことがあります。
結局、その後に別の大学に転職したんですが、
今から思うと、ブラック大学で働いていた期間って本当に人生で無駄な時間でした…。
これから転職活動を始める人は、
どういう大学職員の求人を狙って応募するか?
には絶対にこだわってしぼりこんだ方が良いです。
ブラックな大学にまちがえて応募してしまうと、
貴重な人生の時間をドブに捨てることになります。
ホワイトな大学職員になりたいなら、
しっかりとホワイト大学の求人を狙って応募することが大切になります。
ここだけはきちんとやっておかないと、
あとでものすごく後悔することになるのでくれぐれも注意してください。
せっかく大学職員に転職するなら、
ワークライフバランスが良いホワイト環境で働きましょう。
お給料も高い方が良いに決まってますからね。
「大学職員の求人に特化した転職サイト」で求人を探すのがコツ
年収高めで、しかも働きやすいホワイト職場で働きたい人は、
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それぞれ得意分野が違うので注意しておきましょう。
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>>大学職員の実際の求人を見てみる
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結果がかなり変わってくるので、くれぐれも注意して下さい。
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あと、普段からいろんな選択肢を見ておくと、
今の環境がどうしてもしんどくなったら転職もあると気づけるのも重要ですね。
いい意味での「逃げ道」を余裕のあるうちに確保しておくのが大事ですよ。
転職サイトっていろんなところがありますが、
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特に未経験で転職する人は要注意です。
求人を探す場所をまちがえてしまうと、
地獄のような環境のブラック職場で搾取されることになります。
私も経験ありますが、まじで寿命がちぢまりますからね…。
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