
(理学療法士が急性期の求人を見るときのチェックポイントを解説)
- 理学療法士が急性期病院の求人を見るときのポイントは?
- 月給はいくらが相場?少しでも高い給料で働くには?
- 回復期や維持期と仕事内容はどう違う?
この記事では、急性期病院で働くことを検討している理学療法士の方向けに、
転職サイト等で求人を見るときのチェックポイントを解説します。
採用後に「こんなはずでは…」となるのを避けるためにも、
いくつか知っておいて欲しい注意点があります。
この記事を書いた人
- 理学療法士4年目(20代後半女性)
- 糖尿病療養指導士
- 557床の病床数をもつ急性期病院に勤務
- リハスタッフは50名ほど在籍
- 脳血管、呼吸器、運動器、心大血管、廃用症候群で施設基準Ⅰを算定
- がん患者リハビリテーション、ADL維持向上等体制も行う施設
この記事の目次
急性期病院の求人を選ぶ5つのポイント

(理学療法士が急性期病院の求人をチェックするときのポイント)
1. 病院の「規模や強み」をみる
急性期勤務の理学療法士は、整形外科や脳血管はもちろん、
呼吸器や循環器、がん、内部障害まで幅広い疾患に対応します。
ただ実際に担当する疾患は「病院の規模・強み」によって決まることが多いです。
なので、求人を見るときには病院の規模や強みをチェックして、具体的な職務のイメージを持っておくことが大切になります。
(イメージを持っておくと、面接などでの受け答えもしやすくなり有利になります)
病院の規模とは、診療科目や病床数のことです。
急性期病院の中には、整形外科に強い病院や循環器に特化した病院など、一つの診療科に強みをもつ病院があります。
ほかにも、誤嚥性肺炎や尿路感染症などを繰り返す高齢患者様が入院する一般内科が、病床の半数を占める病院もあります。
急性期病院によって、対象となる疾患や患者様の層が異なるのです。
2. リハビリテーション科の運営方針
急性期病院は、回復期病院と比べて、リハスタッフの数が少ないのが特徴です。
リハ依頼が出れば、順番に患者様を振り分ける施設が多く、様々な疾患をみることになるでしょう。
私が勤めている病院の場合は、様々な診療科からリハ依頼が出ますが、
疾患別にチームを作っているので、担当する疾患は限定的です。
疾患ごとにチームを作っている施設では、一つの分野に特化した理学療法士を目指せますね。
理学療法士の求人を選ぶ際は「どのような疾患をみたいか」や「どんな理学療法士を目指していくのか」を明確にしておきましょう。
「どんな疾患を担当するのか」といった情報は、求人サイトに記載がない場合もあります。
気になる病院があれば、病院のホームページをチェックしましょう。
急性期で早期リハを経験したい方や、幅広い疾患に携わりたい方は、診療科目や病床数が多い病院がおすすめです。
急性期で得意な疾患の専門性を高めたい方は、その病院の強みや、リハビリテーション科の運営方針をチェックしてくださいね。
3. 一日に担当する患者数や単位数はどれくらいか?
急性期病院では、一日に担当する患者数は約12人で、単位数は約20単位です。
回復期病院と比べると、担当する患者数が多いですよね。
一日あたりの患者数が多い理由は、急性期病院で働くリハスタッフの数が少ないからです。
私が勤めている病院のようにリハスタッフの数が充実していても、
病床数やリハ依頼の件数が多いため、一人あたりの患者数は12人前後になります。
臨床業務が忙しくなると、業務時間内にカルテ記載などの事務作業が終わらない時もあります。
基本的には、臨床業務の合間に事務作業を進められるので、毎日残業になることは少ないでしょう。
そうは言っても、求人サイトの募集要項で「残業の有無」「残業時間」は要チェックです。
ちなみに残業時間が25時間を超えていると、毎日1時間ちょっと残業している計算になります。
いまの職場の残業時間と比較するのも参考になりますよ。
4. 他職種と連携が取りやすいか?
「他職種と相談しやすい環境かどうか」は、働きやすさを決める指標の一つです。
急性期病院で働く上で、他職種とのコミュニケーションは欠かせません。
看護師やソーシャルワーカーと一緒に、患者様の転機先を相談したり、退院後のサービス・環境を整えたり、病棟での転倒リスクを検討する必要があるからです。
ほかにも、患者様の状態が日々変化する中で、安全にリハを進められるように、医師と連携をとることもあります。
他職種と連携が取りやすい病院は、病院全体の雰囲気が良いともいえます。
求人サイトでは、ここまで載っていないので、見学や面接で質問してみてくださいね。
5. 急性期病院の給料相場と比較してどうか?
急性期病院の給料は、月給20万〜25万が相場になるでしょう。
↓回復期などと比較するとやや高めに設定されていることが多いです。
ただし、求人情報で給料をみるときは、
月給だけで判断せず、賞与や昇給もみてください。
月給が低くても賞与が高く設定されている場合もあります。
昇給は病院ごとに異なるため、
長く勤めたいと考えている方は要チェックです。
急性期病院では、母体となる法人が大きいため、福利厚生が充実しています。
求人情報から住宅手当や家族手当の有無もチェックしてくださいね。