
(私立大学職員は激務?実際に大学職員として働いている方にお話をお聞きしました)
私立大学の職員というと、「安定した環境で、落ち着いて働ける事務職」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、一口に私立大学職員といっても、実際に務める大学の規模や所属する部署によって仕事内容はさまざまです。
特に、比較的小規模な私立大学に勤める職員においては「激務」といえるような多忙な日々を過ごしている人も少なくないようです。
今回は、首都圏にある私立大学に勤める職員の方に、お仕事の実情をインタビューしました。
近い将来に大学職員への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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私立大学職員は激務?勤務時間と残業の実態
私は現在、首都圏にある小規模大学に勤務しています。
かつては短大であったこともあり、学部数は少なく知名度も低い私立大学です。
そのため職員数も限られているのが実情です。
その一方で大学として必要な業務は毎年発生しますから、大学職員にはそれなりの労働時間が生じることなります。
小規模私立大学では残業が多く「激務」となっている部署もある
部署によっては日常的に残業が発生しており、激務と言ってもおかしくなり状態となっているところもあります。
具体的には、カリキュラムや成績にかかわる教務関係は月間25~30時間程度の残業があります。
その他部門でも時期によっては同程度の残業があります。
ただし、残業代は申請の上で給与に反映されますので、当然ながらもらえるお給料の金額は多くなります。
私立大学職員の休日出勤の実態
これから大学職員を目指す人が大前提として知っておくべきことは、「大学職員は土日がいつも休みというわけではない」という事実です。
なぜそうなるかというと、受験生や学生に対応する行事イベントは土日に開催されることが多いためです。
行事ごとですから、通常の事務仕事とは違ってキャンパスを駆け回らざるを得ないような仕事も発生します。
体力のある方は良いですが、そうでない方にとっては「激務」と感じる部分があるかもしれませんね。
行事以外で土曜日出勤が発生することも
なお、行事以外の通常勤務でも土曜日出勤が発生することがあります。
土日に振替で講義が行われることがありますので、その対応が主な理由です。
私が勤務している大学も通常の土曜日は講義は休みですが、教員や学生が独自に準備や学習をすることがあります。
こうしたときには大学職員も対応する必要がありますから、当番制で出勤するルールとなっています。
午前中のみの半日勤務というケースもありますが、私の勤務先大学ではこうした土曜出勤については振替休日がありません。
頻度が高い大学では隔週(月2回)、それでなくとも月1回ほどは土曜出勤のシフトが組まれているのが実情です。
休日出勤なのでお給料は増える
もちろん、こうした場合も休日出勤扱いですので、土曜日に出勤した場合には1日分の割増賃金が支払われますから、受け取れるお給料は多くなります。
土曜日はキャンパスもとてもゆったりしていて仕事も少ないですから、割増の給料をもらえて嬉しい方と感じる人もいるかもしれません。
年間休日は民間企業よりも少ないのが実情
このような事情から、小規模私立大学職員の年間休日は民間企業よりも少な空くなるケースが少なくありません。
一方で、夏季休暇などは大学自体が夏休みになるため、10日ほどの休暇取得が可能です。
また民間企業のように有給があっても取得しづらく実質お盆休み数日ということはありませんのでその点は余裕があります。
ただし、後述するオープンキャンパスが繁忙期を迎えますので連続した休暇取得はやや難しいでしょう。
オープンキャンパス開催は増加傾向にある=大学職員は休日出勤
少子化によって、小規模な私立大学の学生獲得競争は年々激化しています。
大学がとっている具体的な対策としては、オープンキャンパスがあります。各大学でオープンキャンパスの開催数は増加傾向にあります。
オープンキャンパスは実施する度に当然ながら職員は休日出勤となりますし、その準備対応でも労働量はかなり激務といえます。
毎月1~2回実施する大学もあるオープンキャンパス
オープンキャンパスは、受験を検討する生徒や保護者を迎えて、体験授業や施設見学、相談対応を行う学生募集のイベントです。
現在は国立を含むほぼすべての大学が実施していますが、私立大学で特に中堅以下の大学は募集環境が厳しいためにより多くの実施を通して受験者確保のチャンスとしています。
そのため月1~2回の実施があり、夏休み期間などは教職員総出で準備と開催に追われます。
オープンキャンパス来場者の満足度を高めるため、事前準備が長時間になることも
実施当日も各担当業務が割り振られて、夕方過ぎまで後片付けに時間を要します。
同様に前日準備も机等の移動や教員との打ち合わせなど普段デスクワークの職員も肉体労働に従事します。
体力に自信がない方にとっては激務と感じることもあるかもしれません。
繁忙期になる夏は猛暑のなかで時には屋外で案内、誘導などかなり疲れるイベントです。
受験生獲得につなげるため毎年オープンキャンパスの開催数が増える
オープンキャ安パスの開催頻度は毎年多くなっています。
また入試の結果によっては、よほど良好でない限りは開催回数を増やすことになるためにその激務に加えて、休日出勤が増えます。
振替休日が取得できるとしても、全職員が一斉に同じ日に休むわけにいかないため早い時期に消化できるとは限りません。
大学入試シーズンは毎週末出勤
大学の学生募集活動における本番が入試です。
現在は私立大学の場合、一般入試は5回程度またはそれ以上実施するケースが多く、それ以外にもAO、推薦やセンター入試を含めた年間十数回の入試が行われます。
重要な業務ではありますが休日の実施も含めて、この出勤は大きな負担となります。
事前準備~入試実施まで業務量は膨大
大学においては重要業務となる入試は多少の差こそあれど全部門の職員が駆り出されるケースがほとんどでしょう。
試験監督等は教員も協力しますが、冬の寒い時期に屋外での案内や誘導などスタッフとしての業務に従事します。
試験期間中はミスや不測の事態がないように大学内でも緊張感が漂うために、勤務時間以上の疲労感があります。
センター入試会場対応は分厚いマニュアルが
1月の大学入試センター試験は、多くの大学が試験会場となります。
こちらはその大学以外の受験生が大半を占めることになりますし、なかには国立の難関大学を目指す受験生も受け入れることになるためその準備、対応はさらに大変になります。
事前に分厚いマニュアルが対応する全教職員へ配付されると大学内でも事前の説明会議などが開かれます。
試験は2日連続になるうえに、周囲の交通整理なども細心の注意払って行われます。
入試業務は精神的にも受験生と同じぐらい疲れる
入試業務は独特の緊張感とそれによる疲労感に襲われます。
これが3月まで続くことになるため受験生でなくとも対応する大学職員も十分な激務だといえます。
そして入試の回数が増えていることで大学職員の負担も非常に増えていると感じます。
まとめ
以上、大学職員として勤務する中で業務が大変と感じる点をピックアップしてみました。
有名大学では大学職員も安定給与で比較的おだやかに働けるようですが、私のように小規模私立大学に勤務している者としては、激務と感じることも少なくありません。
ただし、一般的な事務職と比較して年収は高く設定されているので、事務職としてたくさんお給料を稼ぎたい人には大学職員はおすすめの仕事と言えます。
大学職員になるための転職活動について
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大学職員志望者が転職エージェントを使うメリット
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↑逆にいうと、転職エージェントを使わない場合はこういうめんどくさいことを全部自力でやらないといけません。
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大学職員の採用試験はどんな感じで進む?
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どんな大学に応募するにしろ、まずは求人を見つけるところからスタートしなくてはいけません。
応募する求人を見つけたらその大学の情報をインプットし、
担当エージェントと面接練習を繰り返し行うのが良いと思います。
いかに徹底的に準備できるかが、内定まで進める人とそうでない人の差になるでしょう。
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まとめ:これから大学職員に転職したい人へ
大学職員は、外資系企業に転職してエリートになりたいとか、
将来は起業して社長になりたい!とかいった人には向かない仕事です。
一方で、安定的に仕事をしながらワークライフバランスもしっかりとりたいという方には非常に適した仕事だと思います。
基本的に残業なしの職場で、
年齢20代でも年収500万円超を狙える事務職
という仕事は、なかなか世の中にないでしょう。

大学職員は、特別な才能や学歴がないとできない仕事ではありませんから、
未経験でも転職することは可能です(本文でもみたように、転職組が多い職場ですし)
ぜひチャレンジしてみてくださいね。