- 生活相談員ってどんな仕事をしているの?
- やめとけってよく聞くけど?
- 生活相談員の年収も気になる…
「生活相談員はやめとけ」
↑ネットの口コミでこうした意見を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
生活相談員の仕事は大変で、始めてから後悔してしまう方も少なくありません。
私は実際に、生活相談員と介護職の両方の立場を経験しました。
大変なこともたくさんありますが、
やりがいを感じられる仕事なのはまちがいありません。
この記事では、生活相談員として10年働いた経験をもとに、生活相談員の仕事を紹介していきます。
これから未経験で生活相談員への転職を目指す方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
生活相談員はやめとけ?仕事内容のリアルな実態と辛いと感じる瞬間
1. 業務量が多すぎてつらい
口コミで生活相談員が「やめとけ」と言われてしまう理由として、業務量が非常に多いことが挙げられます。
生活相談員の仕事内容はかなり幅が広いです。
↓例えば、以下のような仕事があります。
- 連絡調整
- 契約
- アセスメント作成
- 計画書作成
- 請求業務
- 営業活動
- 送迎
- 介護業務
通常の介護職と比較すると相当な激務と言えるでしょう。
これだけのことをこなさなければならないため、残業も少なくはありません。
私の場合は、月に20時間ほどの残業がありました。
もちろん残業代は支払われますが、月給は手取りで20万円程度です。
仕事の負担が大きい反面、施設の業務全般に関わっていくやりがいを感じられる仕事でもあります。
2. 現場とケアマネージャーの板挟みでつらい
生活相談員の仕事が大変なのは、
現場とケアマネージャーとの板挟みという立場でもあるからです。
生活相談員の主な役割は連絡調整のため、
介護現場とケアマネージャーとの板挟みになることもあります。
例えば、ケアマネージャーから「絶対に入浴し、傷の処置をして欲しい」という依頼がきたとします。
その方は入浴拒否が強く暴言や暴力もあるため、
現場からは「現実的ではない」という反発をうけることになります。
うまくいかなければ、ケアマネージャーに謝罪しなければなりません。
このように生活相談員は、
現場の介護職員とケアマネージャーとの板挟みになる立場の職業なのです。
3. 生活相談員にしかできない業務が多くてつらい
生活相談員にしかできない業務が多いのも、仕事の大変さの1つです。
業務のなかには、生活相談員だけが担当できる業務がいくつかあります。
生活相談員の資格が必要な業務があるからです。
もちろん、介護職と兼務する相談員に仕事を割り振ることもあります。
しかし、1人で担当しなければならないことも少なくありません。
業務の大変さだけでなく、最終的な責任が自分にあるというプレッシャーもあります。
未経験者は年収300万円未満?生活相談員の平均年収の実態
生活相談員の年収は、未経験者の場合は300万円前後が一般的です。
もちろん年収は、働く施設や資格・役職の有無によって変わります。
実際に私が入職したときの年収は、300万円に届かない程度でした。
当時は未経験で、生活相談員と介護職を兼務していたからです。
私の場合は、3年後に専任の生活相談員になってからの年収は320万円ほどになりました。
施設の成績に合わせてボーナスが多く支払われることもあります。
未経験から生活相談員を目指す方は、
最初は年収が低めであることへの覚悟が必要です。
資格の取得や役職によっては年収を上げられることも覚えておきましょう。
これに当てはまる人は絶対にやめとけ!生活相談員に向いてない人の特徴
生活相談員が「やめとけ」と言われてしまうのは、
向き不向きの大きい仕事だからでもあります。
ここでは生活相談員の仕事に向いていない方の特徴を紹介します。
1. 介護保険や病気について勉強するのがイヤな人
介護保険や病気についての勉強に抵抗がある方は、生活相談員に向いていません。
生活相談員は日常的に勉強が求められる仕事だからです。
例えば介護保険は3年ごとに法改正があるため、
運用の変化について学び直す必要があります。
都道府県が開催する勉強会に半日ほど出席し、社内でも研修が開かれます。
また、病気や障害についても常に勉強しなければなりません。
利用者への対応について連絡調整をするときに、正しく理解している必要があるからです。
知らない病名や言葉をその都度調べる、という心構えが大切です。
2.悩みを抱え込んでしまう人
悩みを抱え込んでしまう方も、生活相談員には向いていません。
生活相談員の仕事は責任が重く、業務も多くなりがちです。
業務や悩みを抱え込んでいると、心身に負担をかけてしまいます。
私自身も業務量が多すぎて、家庭との両立が困難になった時がありました。
当時は上司に相談して異動と業務量調整をしてもらい、仕事を継続することができました。
悩みは抱え込まずに、誰かに相談することが大切です。
3.責任感がなくいい加減な人
責任感がない方も、生活相談員には向いていません。
無責任な仕事でミスをすると、信頼関係を壊すことにもなってしまいます。
例えば、
- 利用者様への請求ミス
- 家族やケアマネージャーへの報告ミス
といった場面です。
ミスが施設への不信感につながってしまい、
結果的に利用者様が辞めてしまうこともあります。
反対に、丁寧な対応をすれば信頼が積みあがっていくのも確かです。
責任をもって業務に取り組むことで利用者様の生活がよくなった時は、
生活相談員としてのやりがいを感じられます。
まとめ
この記事では、生活相談員の仕事の実態について解説してきました。
生活相談員の業務は量が多く、代えがきかない大変な仕事です。
年収もそれほど高くないため、特に未経験の場合は苦労することも多いでしょう。
向き不向きがある仕事でもあるため、
勉強が嫌な方や責任感のない方は慎重な検討が必要です。
もちろん、生活相談員はしんどいですが大きなやりがいを感じられる仕事でもあります。
生活相談員として働いた経験は、介護業界でずっと働く人にとって貴重な経験になるのは間違いありません。
生活相談員の仕事に興味のある方は、ぜひ挑戦してみてください。