せっかく苦労して得た理学療法士の資格と仕事。
でも、現場の現実を見てもう辞めたいと感じてしまっている…。
↑こんなふうに悩みながら働いている理学療法士はきっと多いと思います。
私は現在、経験8年目の理学療法士として
訪問看護ステーションで働いていますが、
過去に2度に転職の経験しました。
(整形外科 → 脳外科 → 現在の訪問看護ステーション)
この記事では、理学療法士にあるあるな退職理由5個を紹介します。
理学療法士が転職を成功させるコツ
のようなものについても紹介していますので、
仕事に悩みがある理学療法士の方は参考にしてみてください。
この記事の目次
理学療法士を辞めたい…。あるあるな退職理由5個
退職理由1. 理学療法を提供しても効果がでないので辞めたい
病院では病気を発症したすぐの方に理学療法を提供しますが、
実際に効果が出たのか?が分かりにくいです。
病気を発症した直後は、
- 理学療法で良くなったのか?
- 自然治癒で良くなったのか?
↑がとても判断しにくいからです。
特に、若手の理学療法士は先輩から
「〇〇さんは~のアプローチをしたから良くなったよ」
と言われると本当にそのような気になり、
いざ自分がしてみると良くならないといったことが多くあり落ち込みます。
経験を積むと慣れてきますが、
新人の初期などは覚える前に挫折をすると辞めることを考えるケースも少なくありません。
退職理由2. 給料があがらないので辞めたい
いつまでたっても給料が上がらないことに、
強い不満を感じている理学療法士はとても多いと思います。
実際、理学療法士は昇給額が少ないです。
↓原因(業界的な背景)としては以下のようなものが考えられます。
- 診療報酬の点数が決まっている
- 上限単位数が決まっている(1日24単位、1週間108単位まで)
- 名称独占である
私も転職前は新卒時とほぼ同じ(約400~420万程度)で、
月収にすると25万円前後でした。
勤務先の病院によっても多少の違いはあるようですが、
病院勤務で500万を越えるという話はなかなか聞いたことがありませんね。
病院勤務で年収が高い方は役職(管理職)手当てをもらっているか、
勤続年数が長いかのどちらかでしょう。
当然ながら、まだ勤続年数が短い新人層は年収が低くなりがちです。
年齢的に若くても、給料をもっと稼ぎたい理学療法士におすすめなのは、
↓訪問看護ステーション勤務です。
(私も現在この働き方を選択しています)
訪問看護ステーションで働く理学療法士は、
固定給で月30万円前後が相場です。
また、インセンティブ制度(訪問件数に応じて給料の上乗せ)を採用している所が多いので、
自分の頑張りしだいで年収が上がりやすいんです。
↓訪問看護ステーションの理学療法士求人はこちらでたくさん見つけることができますよ。
退職理由3. 部下からの信頼が得られないので辞めたい
中堅理学療法士が悩むことが多いのは部下からの視線ではないでしょうか?
若手から「あの人は10年目なのに私の方が結果出る」とか言われると落ち込みますよね。
若手でも優秀で結果を出し、10年目でも結果がでなければ裏で馬鹿にされることもあるのが中堅理学療法士の悩みです。
筆者も部下から、馬鹿にされたことがあるのでむかついたことを覚えています。
部下からの突き上げにより遠慮がちな中堅理学療法士ならその影響で自信をなくすこともあり辞めて違う業界へ転職を考える人もいます。
退職理由4. 上司との意見が合わないので辞めたい
これもリーダークラスや中堅理学療法士が悩むことが多いことですね。
自信もあり、部下からの信頼も得て組織を変えようと意気込みますが上司と意見が合わず喧嘩になるパターンです。
中堅理学療法士の中には、もっとこうしたいという欲が若手の時より多くでてきます。
ただ、上司の許可が出なかったり、意見を変えられたりして自分の思うようにできない事が多々あります。
私は、意見を出しても上司が都合悪いとすぐに内容を変えられたりしてよく呆れていました。
このように衝突により、この上司にはこれからついていけないとなり辞めるという人が多いのも中堅理学療法士の特徴のひとつです。
退職理由5. 管理職にキャリアアップできないので辞めたい
理学療法士のキャリアアップに管理職への昇進があります。
正直いうと病院で勤務している理学療法士は管理職(特に部長)になりにくいです。
大きな病院になると尚更です。
理学療法士の方には教育熱心な方もおり、管理職になり組織を変えたいという方もいますが古い体質が抜けず「年功序列制度」が続いているところもあります。
少なくなってきてるとはいえ、どうしても管理職の席が30代後半や40代前半で埋まるとよほどのことがない限り管理職になれません。
20代後半や30代前半で管理職になるなら、かなり上司の評価を上げないと管理職になれるわけがありません。
そのため、若くしてキャリアアップに管理職を目指す方には病院での昇進は不利なのです。
【8年で2回転職】理学療法士の私が転職した理由
整形外科外来リハビリ勤務(1~3年目)
整形外科中心の外来リハビリで勤務し、私も1~3年目は結果が出ずとても悩みました。
プライドが高く相談せずに怒られ、相談し同じような治療をしても効果がでません。
途方に暮れていましたが、一度あるセミナーに参加してから理学療法が楽しくなり自分で勉強すれば効果がでることに気づきました。
それから、もっと勉強したいと思い脳外科病院へ転職しました。
脳外科病院(4~8年目)
転職後も毎週セミナーに通い詰めているとお金がないことに気づいたのです。
そして、新卒から大して給料が上がっていないことにも気づきます。
お金に不安をもったまま6年目にリーダー職に任命され、
主に後輩指導や業務の管理・改善、一般職員の相談窓口などをしてきました。
ただ、評価制度の見直しや業務改善案も実行しない上司、
相談しても何も変わらないと拗ねる部下に板挟み状態でした。
この時リーダーの限界を知ります。
そして、管理職になり組織を変えたいという気持ちから2度目の転職をしました。
訪問看護ステーションへ転職
現在は新規の訪問看護ステーションでオープニングスタッフとして働いています。
職員は8名ですが、管理職に任命され給料もアップすることができました。
リハビリ部では実質ナンバー2です。
裁量権も与えられ、30歳でキャリアアップに成功しました。
2度の転職で感じることは、辞めたい理由が上記の1~5なら改善策はあります。
私は、病院でいれば40歳まで管理職にはなれなかったでしょう。
また、給料も上がらず上司と部下との板挟みの生活が続いていたと思うと怖くなります。
明確な理由があり、今の職場で変わらないのなら早くかわることもおすすめします。